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全国学力テストと幼稚園・保育所

今年も全国学力テストの結果が発表されました。

よく考えてみると、このブログでも毎年何らかの記事を書いているんですが、今年気になったのは、「学力テストの正答率と幼児教育(保育所・幼稚園)の関連性」という部分です。

かなりデリケートな部分なんですが、あえて記事にしたいと思います。

文科省が分析「幼稚園出身が学力テスト好成績の傾向」(社会) ― スポニチ Sponichi Annex ニュース

文部科学省は全国学力テストの結果について、3~6歳の間に幼稚園に通っていた中学3年・小学6年生の方が、保育所に通っていた児童生徒や、どちらにも通っていなかった児童生徒よりも正答率が高い傾向がみられると発表した。

 文科省は「幼児教育の重要性の一端が確認できた」としているが、ほかの要因も考えられるだけにデータの取り扱いをめぐり波紋を呼びそうだ。

 テスト結果と児童生徒への質問を組み合わせたところ、小中の国語、算数・数学のA、B問題のいずれも、幼稚園に通っていた児童生徒の正答率が最も高く、保育所に通っていた児童生徒の正答率に比べて、3・3~6・3ポイントの差がついた。

 幼稚園と保育所のいずれにも通っていなかった児童生徒は、幼稚園に通っていた児童生徒よりも、すべての教科で10・8~17・5ポイント下回った。


このデータを読む限り、幼稚園>保育所>いずれにも通わない、という序列がありそうに見えます。実際、文部科学省が、有意的な差が出ていると明言しているわけで、これは幼児の教育という観点からすると、大きなニュースではなかろうかと思います。

私の意見に入る前に次の記事もご覧頂きましょう。

学力テスト:正答率、保育所より幼稚園? 関係者に戸惑い - 毎日jp(毎日新聞)

今回の調査では、養育環境や保護者の経済状況の違いなどは調べていない。全国の保育所が加盟する全国保育協議会の小川益丸会長は「子どもを取り巻く環境の違いに触れず、どこに通ったかということだけで学力差を示すのは、保護者に誤解と不安を与えるのでは」と疑問を呈する。

 教育・育児が専門の汐見稔幸・白梅学園大学長は「発表方法に疑問がある。調査結果を安直に、幼稚園と保育園の教育内容の差と結びつけて考えるのは避けるべきだ」と訴えた。

 一方、全日本私立幼稚園幼児教育研究機構の田中雅道理事長は「幼児教育には豊かな環境が必要。多くの保育所に比べて幼稚園は、一定の広さの運動場や部屋を確保している」と、保育所との違いを説明した。


保育所関係者はデータの有効性に異を唱え、幼稚園関係者はデータに満足しているというわけです。自分の利益に適うことを言われて否定する人はいないわけですから、もっともな反応だと思います。

ただ、5歳児の父でもある私からすると、「幼稚園>保育所」という単純な図式にこだわることは馬鹿らしい話に思えます。「子どもを取り巻く環境」全体を見ないことには、話は始まらない。

幼児教育については、いくら優れた教師であっても、親の教育力にはかなわない、というのが私の持論です。児童発育を専門的に研究したわけではないので、偉そうなことは言えませんが、未就学の時期に大切なのは、いわゆる「お勉強」ではなく、「人としての基盤(のようなもの)」だと思うんですね。例えば、人の嫌がることをしてはいけないだとか、まじめに努力することはいいことだとか、そういうほとんど道徳的な部分です。こんな部分は本を読んだり机に向かって身に付けるものではない。間違った行いをしたときに、親に「アホ!」と言われて、時には頭をはたかれて(笑)、体に刻み込んでいくものでしょう。そうした基盤ができていれば、そんなに不安がることはない。基盤があれば勉強内容も乗せてゆきやすいし、仮に勉強ができなくても、世を渡ってゆくのに困難が少なくてすむ。逆に基盤形成をおろそかにしていると、勉強内容が乗せられない(グラグラの机に本を載せてゆくようなものだ)。まぁ、そういう風に思っているわけです。

(念のために付言しておくと、塾に来るのは小学3年生以上ですし、「勉強」を教える場ですから、滅多なことでは声を荒らげないようにしています。もちろん、お預かりしている塾生に手をあげるなんてことは考えられないことです。)

とすれば、幼稚園や保育所で施されている「勉強」的な内容は、あまり意味がないんじゃないか。実際、小学5・6年生の段階で比べてみると、「勉強」重視的な幼稚園に通っていた子、ごくごく普通の公立幼稚園に通っていた子、普通の保育所に通っていた子、私どもが見る限り、成績面においてはほとんど関連性が感じられません。

むしろ、私どもが強く感じるのは、親のコミットメントの強さと子供の成績の関連性です。

座りの良い訳語がないので、あえて「コミットメント」としておきますが、この語は、「義務, 責任, 献身, 傾倒, 参加」といった意味を持っています。具体的に表現しがたいですが、そばに付きっきりで「勉強しろ勉強しろ」と言ったり、手取り足取り何でも教え込んだり、といった態度ではありません。強いて言えば、「きちんと見守る」というイメージでしょうか。

今回の全国学力テストの結果が示しているのは、幼稚園に通わせる家庭にコミットメントの強い家庭が多く、保育所に通わせる家庭にはそれが少なかったということに過ぎない。私はそう考えます。

ですから、保育所はダメだなどと悲観する必要は全くないと思うのです。親がちゃんとコミットしてさえいれば、保育所でも幼稚園でも構わない。立派な幼稚園だからと何もかも任せきりで、親が何もコミットしないなんていうのは、やはり下策でしょう。

ただ、親のコミットメントには、一定以上の時間がかかるということも事実です。子供と向き合う時間をできるだけ長くとってやる、というのがコミットメントの基本なのだろうと思います。

そう考えてみると、子育てってなかなか大変です。でも、それ以上の面白さもありますよね。子育て中の皆さん、頑張りましょう!

「幼児教育」に関する当ブログの過去記事

「全国学力テスト」に関する当ブログの過去記事
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